2007年10月13日(土) 18:30より、四郷小学校体育館にて、第22回星空コンサートが開催されました。

“星空コンサート”は毎年、大正ロマンの面影を残す四郷郷土資料館前庭にて開催されています。資料館を背景に歴史と自然を肌で感じながら音楽を楽しもう! と言う趣旨で行われています。
が、今年はクラリネットの演奏。木製のリードを使うクラリネットにとって、屋外の環境は演奏に大きく影響を及ぼすこともあり、今回は体育館での開催となりました。


 四郷郷土資料館
会場は“星空コンサート実行委員会”“昭友会”“まちづくり協議会・文化部”のみなさんが、試行錯誤で作り上げた、文字通りの「手づくり」。
こんなところも、「星空コンサート」の素晴らしいところですね。
本物の星空が見えない今年は、イルミネーションで星空をイメージ。
イルミネーションは舞台だけでなく、会場である体育館前や、その通路までデコレーションされ、コンサートに訪れる人たちを幻想的に出迎えていました。
また、例年以上に明るくライトアップされた、四郷郷土資料館の建物を印象されての鑑賞となったことでしょう。
  プログラム  
ハンガリー舞曲第1番(ブラームス)
チェコスロバキアの民謡と舞曲(バルトーク)
ルーマニアの三つの民謡(バルトーク)
幻想即興曲(ショパン)
ノクターン(ショパン)
リコーダーのお話と演奏
エリーゼの為に(ベートーヴェン)
トルコ行進曲(モーツァルト)*
亜麻色の髪の乙女(ドビュッシー)
ラ・ポエーム(シャンソンより)
ヴァリアのために(ロシア民謡)
チャルダッシュ(モンティ)

アンコール
クラリネット奏者は瀬戸和夫氏、ピアノは瀬戸佐智子氏。
お二人はご夫婦で演奏活動をされているようです。
ご夫婦なので息もピッタリ! 
なのですが、お家での練習では必ずしもそうではない と、会場を沸かせる場面もあり、演奏だけでなくトークでも楽しませていただきました。

プログラムから「幻想即興曲」や「ノクターン」など、“ピアノソロもたくさんあるんだな” と思われた方もいらっしゃると思いますが、「ノクターン」「亜麻色の髪の乙女」はクラリネットとピアノのアンサンブル。
「ノクターン」は“遺作”で、映画「戦場のピアニスト」でも使われた曲ですので、ご存知の方も多いかと思いますが、ピアノソロではない、クラリネットの切ない音色がまた一段とこの曲を盛り立てていました。





「リコーダーのお話と演奏」では、瀬戸さんがクラリネットとの出会いのきっかけとなった「リコーダー」について、その種類や演奏法などを、実際にリコーダーを演奏しながら紹介してくださいました。

リコーダーは小学校のころに、多くの方が経験されていると思いますが、一旦学校を離れてしまうと、なかなか手にする機会はないですよね。手軽に演奏できる楽器として、とてもいい楽器だと改めて知りました。アルトやソプラノなど、いろんな種類のリコーダーを演奏されましたが、こうして聴いてみると、リコーダーって素朴でいい音色だな と、思いましたが、会場にいた皆さんもきっと同じように感じられたのではないでしょうか。
シンプルな音色が、静かにやさしく、そしてゆったりと流れると、とてもリラックスできました。

また、リコーダー2本を同時に演奏するという、素晴らしいテクニックも披露されました。
2本のリコーダーから流れるハーモニーは、目を瞑っていると二人のアンサンブルかと思われるほどでした。

名曲だけど、なかなかコンサートでは聴く機会のない「エリーゼのために」。
会場には小さなお子さんもいらっしゃいましたので、きっと喜ばれたのではないでしょうか。
この曲の演奏後、ご主人の瀬戸和夫さんから、プログラムには無かったモーツァルトの「トルコ行進曲」がリクエストされました。
「急に聴きたくなった」 と仰って。
こちらもピアノ曲としてはとてもポピュラーな1曲。
聴衆の私たちにとっては、とても嬉しい1曲となりました。

また、アンコールでは3曲も演奏していただき、最後の最後まで楽しませていただきました。

第22回星空コンサートは、こうして終始穏やかな雰囲気の中、みなさん素晴らしい演奏に聴き入り、幸せなひとときを過ごされていました。

記事:四郷地区ホームぺージ作成委員 A.M